| 誰かれに 神川 話さないでと 渡された言葉 花びらのように 胸に散らす 今年の白木蓮は 澤田 パッ と開いて パッ と散った もう少し 咲いていたかったろうに おやじと呼ばれる 清水 二人の息子が 幼き呼び名に 返事して振り返る 親と子 バナナ一房 高岡 牛乳二本 ブーケのように野菜を飾り 床を磨いて 君を待つ 人間は誰でも 早川 自分ひとりでは 生きていけない 話し相手を見つけ これからを生きて行こう おばあちゃんの味 岩重 もう少し甘かったよ 私の母の料理を 覚えていてくれた 主人の言葉に張り切る いい匂いのする家へ 片野 吸い込まれそうになる と言う息子 おっと 息子を取られまいと 包丁を握る 桜の木の ripple 下に入って 風を待つ 花吹雪を 浴びたくて とうとう完成した 島田 東京スカイツリー 特徴のない下町だったが 知名度がグンとアップした わが故里 ロマンスカーで 京子 近くに座った かしまし娘の おもしろい話に 耳がダンボに たんぽぽの 中川 綿毛がふわふわ 飛んでゆくように 私もどこかへとんで ゆきたい気分になった あひるの口のような 橋詰 マスクをつけて 大きなメガネで 怪人男女が 街を闊歩する春 . |